都心からアクセスが良く、四季折々の美しい自然と豊富な温泉に恵まれた日本屈指の観光地「箱根」。旅行者にとって、何度訪れても新しい発見がある奥深いエリアです。
本記事では、箱根観光で絶対に押さえておきたい王道スポットから、心身を癒やす日帰り温泉まで、主要な5つのスポットを厳選しました。施設の歴史や成り立ちといったディープな知識に加え、混雑を避けるためのリアルな立ち回り方、絶景を満喫するためのコツを徹底解説します。
芦ノ湖
📍 住所:日本、〒250-0522 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根
箱根を象徴する雄大な景勝地「芦ノ湖」は、約3000年前に起きた箱根火山の水蒸気爆発と山崩れによって形成されたカルデラ湖です。天気が良い日には、雪を頂いた富士山と、湖畔に立つ箱根神社の「平和の鳥居」が織りなす、まるで絵画のような絶景を望むことができます。
芦ノ湖を訪れたら絶対に体験したいのが、名物の「箱根海賊船」による湖上クルーズ。海賊船をモチーフにした豪華絢爛な船のデッキに出れば、360度のパノラマと湖を吹き抜ける爽やかな風を全身で感じられます。船内は広く快適で、特別船室を選べばさらにゆったりとした贅沢な時間を過ごせます。
湖畔にはおしゃれなカフェや土産物店、歴史的な関所跡なども点在しており、のんびり散策するだけでも癒やされます。季節や時間帯によって表情を大きく変えるため、いつ訪れても新鮮な感動に出会える箱根観光の要です。
箱根神社
📍 住所:日本、〒250-0522 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80−1
芦ノ湖のほとりにたたずむ「箱根神社」は、757年(天平宝字元年)に万巻(まんがん)上人が箱根大神の御神託を受けて創建したと伝わる、由緒正しき古社です。源頼朝や徳川家康など、歴史に名を残す名だたる武将たちが戦勝を祈願し、深く信仰した「関東総鎮守」として栄えてきました。
境内へ一歩足を踏み入れると、樹齢数百年を超える巨大な杉並木に囲まれ、空気が一変します。ひんやりと澄んだ神聖な空気に包まれながら90段の石段を登りきると、朱塗りの荘厳な御本殿が現れます。また、すぐ近くには「九頭龍神社 新宮」もあり、良縁や心願成就のご利益があるとされ、手水舎の「龍神水」で心身を清めることができます。
そして、最大の見どころが湖上に立つ「平和の鳥居」。水面に映る朱色の鳥居と大自然のコラボレーションは息を呑む美しさですが、絶景ゆえに正面からの写真撮影には長蛇の列ができ、週末には最大3時間待ちになることも。美しい写真を残したい旅行者は、人が少ない早朝の時間帯を狙うのが鉄則です。
大涌谷インフォメーションセンター
📍 住所:日本、〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原1251
箱根火山の息吹を肌で感じられる大涌谷。約3000年前の火山活動によって形成されたこの荒涼としたエリアは、江戸時代まで「大地獄」と呼ばれ恐れられていました。しかし、1873年(明治6年)の明治天皇の行幸を機に、現在の「大涌谷」へと改称されたという深い歴史を持っています。
インフォメーションセンター周辺では、赤茶けた山肌からモクモクと立ち上る白煙と、強烈な硫黄の匂いに圧倒されます。大涌谷を訪れたなら、地熱と火山ガスの化学反応を利用して作られる名物「黒たまご」は絶対に外せません。「一つ食べると7年寿命が延びる」とも言われる縁起物で、熱々をその場でほおばるのが最高の贅沢です。
注意点として、土日や連休などの観光シーズンには大涌谷へ向かう道路や駐車場が激しい渋滞に見舞われ、1km進むのに1時間以上かかることも珍しくありません。時間を有効に使いたい方は、早雲山駅や桃源台駅から「箱根ロープウェイ」を利用して空中散歩を楽しみながらアクセスするのが圧倒的におすすめです。
彫刻の森美術館
📍 住所:日本、〒250-0493 神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1121
1969年に開館した「彫刻の森美術館」は、日本で初めての野外美術館です。箱根の豊かな自然を活かした約7万平方メートルの広大な敷地内に、ロダンやヘンリー・ムーアなどの近代・現代を代表する名作彫刻が約120点も常設展示されています。
この美術館の一番の魅力は、難しい知識がなくても五感で直感的にアートを楽しめること。広々とした芝生を歩きながら作品と触れ合うことができ、子どもが中に入って遊べる体験型のアート作品も充実しているため、家族連れにも大人気です。また、施設の奥にそびえ立つ「幸せをよぶシンフォニー彫刻」は必見。塔の内部が全面ステンドグラスになっており、太陽の光が差し込むと螺旋階段がキラキラと輝く圧巻の美しさで、SNSでも話題のフォトスポットとなっています。
屋外展示が中心となるため、季節に合わせた温度調節しやすい服装と、歩き慣れたスニーカーなどの靴で訪れるのが必須です。晴れの日はもちろんですが、雨や霧の日は彫刻がしっとりと濡れ、箱根の山々の風景と相まって幻想的な雰囲気を醸し出します。チケットはWebで事前購入しておくとスムーズに入館できるのでおすすめです。
箱根湯寮
📍 住所:日本、〒250-0315 神奈川県足柄下郡箱根町塔之澤4
箱根観光の締めくくりに訪れたいのが、塔ノ沢エリアにある日帰り温泉施設「箱根湯寮」です。「古民家風の里山温泉」をコンセプトに、小田急リゾーツの運営によって2013年に開業しました。箱根湯本駅から無料送迎バスが毎日運行しており、約3分でアクセスできる利便性の高さも旅行者にとって嬉しいポイントです。
館内は昔ながらの風情漂う和の空間が広がっており、大浴場には緑豊かな自然を望む露天風呂をはじめ、信楽風呂やサウナ、水風呂などが完備されています。さらに、首都圏最大級となる19室もの貸切個室露天風呂を備えており、プライベートな空間で気兼ねなく温泉を堪能したいカップルや家族連れにも最適です。
また、施設内にある食事処「囲炉裏茶寮 八里」では、本格的な囲炉裏の炭火焼きコースや炉端焼き、素朴で美味しいカレーそばなどの里山料理を味わうことができます。平日の午前中から午後の早い時間帯に訪れると混雑を避けやすく、湯上がりに休憩処でのんびり過ごす時間は至福のひとときです。
箱根観光を120%楽しむための立ち回りと裏技
箱根は非常に見どころの多いエリアですが、地形特有のアップダウンや、人気観光地ゆえの「交通渋滞」という罠が潜んでいます。限られた旅行の時間を最大限に活用するためには、移動手段の工夫が欠かせません。
特に土日祝日は、箱根湯本周辺や大涌谷へ向かう一本道がひどく渋滞します。そのため、移動手段はマイカーではなく、箱根登山電車、ケーブルカー、ロープウェイ、海賊船などをスムーズに乗り継げる「箱根フリーパス」の利用が強く推奨されます。乗り物単体でチケットを買うよりもお得になりやすく、何より渋滞知らずで計画通りに名所を巡ることができます。
また、今回紹介した「箱根神社の平和の鳥居」や「大涌谷」などは、午前中の早い時間帯に訪れるのが混雑回避のベストな選択です。お昼にかけてインバウンドの団体客やツアーバスが到着し始めるため、朝イチで人気の絶景スポットを押さえ、午後は美術館や温泉でゆっくり過ごすというルート設計にすると、ストレスフリーで奥深い箱根の魅力を味わい尽くすことができるでしょう。
