伊豆大島観光の魅力とは?
東京の竹芝桟橋から高速ジェット船で約2時間弱。東京都でありながら、手つかずの圧倒的な大自然が広がる「伊豆大島」は、都心から最も近いリゾートアイランドです。雄大な三原山を中心に広がる地球の息吹、そして独自の生態系を持つ動植物たち。今回は、伊豆大島を訪れる旅行者に向けて、ただの表面的な観光にとどまらない「絶対に外せない絶景&ディープな必見スポット」を厳選してご紹介します。
裏砂漠
📍 住所:日本、〒100-0103 東京都大島町泉津原野
伊豆大島の圧倒的なスケールを体感できる代表的なスポットが、三原山の北東側に広がる「裏砂漠」です。実はここ、国土地理院が発行する地図において、日本で唯一「砂漠」と公式に表記されている場所なのです。鳥取砂丘などは風が砂を運んでできた「砂丘」ですが、裏砂漠は三原山の度重なる噴火によって降り注いだマグマのしぶき(スコリア)が大地を焼き、真っ黒な火山岩で覆われた大地です。
年間を通して強風が吹き抜けるため植物の種が定着しづらく、この荒涼とした漆黒の砂漠景観が保たれています。一歩足を踏み入れると、スコリアを踏みしめる「ジャッジャッ」という音と風の音しか聞こえない、まるで別の惑星に迷い込んだかのような錯覚に陥ります。1986年の噴火の際にも、20〜60cmほどのスコリア層が新たに堆積しました。
アクセスは「月と砂漠ライン」の駐車場から歩くルートや、「大島温泉ホテル」側から約1時間弱ハイキングを楽しむルートが一般的です。なお、この一帯は富士箱根伊豆国立公園の特別保護地区に指定されており、一般車両の乗り入れは厳禁となっているため、レンタカーで無理に侵入しないよう注意しましょう。
地層大切断面
📍 住所:日本、〒100-0104 東京都大島町野増
元町港から波浮港へ向かう島一周道路沿いに突如として現れるのが、高さ約30メートル、長さ約600メートルにも及ぶ巨大な縞模様「地層大切断面」です。その見た目の美しさから、地元では親しみを込めて「バームクーヘン」と呼ばれています。
この見事な地層は、約1万8000年間にわたり、およそ150〜200年に1回のペースで繰り返された大噴火の歴史そのものです。降り積もった火山灰やスコリアが100層以上にも積み重なって形成されました。実はこの地層、1953年に島を一周する道路を建設するために山を削った際、偶然発見されたというドラマチックな背景を持っています。
地層が大きく波打って見えるのは、地殻変動による褶曲(しゅうきょく)ではなく、もともと起伏のあった谷や尾根の地形に沿って噴出物が均等に降り積もったためです。レンタカーやバスで通りがかるだけでも圧倒されますが、道路沿いには数台分の駐車スペース(退避エリア)があるため、車を停めて地球が刻んだ壮大な履歴書を間近で観察してみてください。ガードレール内側は崩落の危険があるため立ち入り禁止となっています。
大島公園動物園
📍 住所:日本、〒100-0103 東京都大島町泉津福重2−2
「離島の動物園なんて規模が小さいのでは?」と思うかもしれませんが、その予想を完全に裏切るのが「大島公園動物園」です。最大の特徴は、これほど充実した施設でありながら入園料が「完全無料」であること。
伊豆大島という火山島の溶岩地形をそのまま活かしたダイナミックな園内には、海を見渡せる絶景スポットが点在しています。中でも必見なのが、日本屈指の大きさを誇る巨大な「フライングケージ(ウォークインバードケージ)」です。約53m×42m×13mという広大な空間の中に池や森が再現されており、フラミンゴやカラスバトなどの鳥たちが自由に飛び交う中を歩いて観察できます。
他にも、愛らしいレッサーパンダや、ゾウガメ、立派なこぶを持つフタコブラクダなど、意外な動物たちに出会えます。また、大島内で野生化して農業被害をもたらしている特定外来生物「キョン」も飼育されており、その小さな鹿のような愛らしい姿を間近で見ることができます。自然と一体化したのんびりとした雰囲気が漂う、旅行者におすすめの癒しスポットです。
泉津の切通し
📍 住所:日本、〒100-0103 東京都大島町泉津不重
伊豆大島を一周する道路から少しだけ山側の脇道に入った場所にある「泉津(せんづ)の切通し」は、まるでジブリ映画『天空の城ラピュタ』や『となりのトトロ』の世界に迷い込んだかのような神秘的な光景が広がる絶景スポットです。
苔むした石段の両脇には、巨大な2本のスダジイ(シイの木)が太い根を大地にしっかりと張り巡らせ、空に向かってそびえ立っています。木漏れ日が差し込むこの幻想的な空間は、写真愛好家やSNSでも話題になっていますが、実はかつてこの先にあった保育園への通園路として利用されていたという、意外で生活感のある歴史を持っています。
現在では静かな雑木林となっており、観光客が自然の生命力と力強さを肌で感じられるパワースポットとして愛されています。夏場に訪れる際は、蚊が多いため虫除けスプレーを持参することをおすすめします。また、雨上がりなどは苔むした階段が滑りやすくなっているため、歩きやすい靴で訪れましょう。
三原山温泉
📍 住所:日本、〒100-0103 東京都大島町泉津木積場3−5
伊豆大島観光の締めくくりに訪れたいのが、大島温泉ホテル内に湧く「三原山温泉」です。地下から湧き出る温泉は、無色透明で柔らかい肌触りが特徴。
この温泉の最大の魅力は、何と言っても露天風呂からの眺望です。遮るものが一切ない原生林のパノラマビューと、その奥に鎮座する雄大な三原山カルデラを一望しながら湯に浸かる時間は至福そのもの。三原山をハイキングした後の疲労回復や、強風で冷えた体を温めるのに最適なスポットです。
日帰り入浴も受け付けており、港へ戻るバスの待ち時間を利用して立ち寄る旅行者も多くいます。昭和レトロな雰囲気が漂う昔ながらの温泉施設ですが、大自然と一体になれるそのロケーションは、伊豆大島ならではの特別な体験となるはずです。
伊豆大島観光を楽しむためのローカルTips
伊豆大島は東京都でありながら、圧倒的なスケールの大自然が広がる離島です。充実した観光を楽しむために、旅行者が知っておくべきリアルなポイントをいくつかご紹介します。
まず移動手段ですが、見どころが島全体に点在しているため「レンタカー」の利用が圧倒的におすすめです。ただし、島特有の強風が吹く日が多いため、車のドアを開け閉めする際は風でドアが煽られないよう、しっかりと手で押さえるよう注意してください。
また、天候と服装にも工夫が必要です。「裏砂漠」や「三原山」などは海風と山風が非常に強く、日差し避けの帽子は簡単に吹き飛ばされてしまいます。帽子にクリップをつけるか、さっと被れるフード付きのウィンドブレーカーを持参するのが、現地でのリアルな立ち回り方です。
大島特有のローカルグルメとしては、白身魚を青唐辛子醤油に漬け込んだ「べっこう寿司」や、島特産の「明日葉(あしたば)」を使った天ぷらが絶品です。大自然の絶景と温泉、そして美味しい島グルメを堪能し、最高の伊豆大島旅行を楽しんでください。
