世界中から旅行者が集まる水の都、ヴェネツィア。伝統的なシーフードやピザのイメージが強いイタリアですが、近年は健康志向や環境への配慮から、ヴィーガンやベジタリアン、ハラルといった食の制限を持つ方に向けたグルメシーンが急速に進化しています。
観光地価格のレストランが立ち並ぶ中心街から少し足を伸ばせば、現地の学生や長期滞在者、地元民が足繁く通うディープでアットホームな名店に出会うことができます。美味しい植物由来のイタリアンから、異国情緒漂うエスニック料理、そしてヴィーガンではない同行者とも心から楽しめるホスピタリティ抜群のビストロまで。今回は、ヴェネツィアで絶対に外せないグルメスポットを5つ厳選してご紹介します。
La Tecia Vegana
📍 住所:Calle dei Secchi, 2104, 30123 Venezia VE, イタリア
ヴェネツィア唯一の「完全ヴィーガンレストラン」として、世界中のヴィーガン旅行者から熱狂的な支持を集めるのが「La Tecia Vegana(ラ・テシア・ベガーナ)」です。サン・マルコ広場の喧騒から離れた、サンタ・マルタ周辺の静かな住宅街にひっそりと佇んでおり、まさに知る人ぞ知る隠れ家。観光客だけでなく、地元のヴィーガンコミュニティや中長期滞在者たちの憩いの場となっています。
オーナーシェフであるチンツィアさんの料理は、伝統的なイタリア料理を100%植物性食材で巧みにアレンジしたもの。人気メニューの「手作り白黒ラビオリ」や、味付けが完璧だと絶賛される「セイタンロースト(ヴィーガン肉のロースト)」は、動物性食品を一切使っていないとは信じられないほどの満足感です。また、ヴェネツィア名物の「サオール」もヴィーガン仕様で楽しむことができます。
オーガニック食材をふんだんに使用しているため、食後も胃が重くならずスッキリとしているのが特徴。亜硫酸塩不使用のオーガニックワインやノンシュガーのレモネードなど、ドリンクへのこだわりも徹底しています。そして、絶対に外せないのが驚くほど軽くて美味しい「ヴィーガン・ティラミス」です。席数が限られており連日満席になる人気店のため、訪問前の予約は必須。ヴィーガンでない方をも虜にする、ヴェネツィアで最高の食事体験となること間違いなしです。
corner bar VEGAn ZAZA
📍 住所:sestiere di santa croce 270, G, 30135 Venezia VE, イタリア
観光の合間にふらっと立ち寄りたい、カジュアルでディープなスポットをお探しなら、サンタ・クローチェ地区にある「corner bar VEGAn ZAZA(ヴィーガン・ザザ)」がおすすめです。一見するとコミックやマンガ、本が所狭しと並ぶオタクカルチャーの秘密基地のような空間ですが、実はここ、ヴェネツィアでも屈指のクオリティを誇るヴィーガンカフェなのです。
こちらの名物は、ボリューム満点の絶品ヴィーガンサンドイッチ。マッシュルームやナス、ドライトマトがたっぷり挟まれ、風味を完璧にまとめる特製スプレッドが塗られたパンは口の中でとろけるような美味しさです。観光地エリアから少し離れているため価格も非常に良心的で、地元の人や学生たちの懐にも優しいコストパフォーマンスを誇ります。
食後には、上から甘いシロップソースがかかったジューシーな「ヴィーガンマフィン」と、まろやかでコクのある美しい泡立ちの「ヴィーガンカプチーノ」をぜひ。ポケモンカードなども販売されており、温かいスタッフとの会話を楽しみながら一日中漫画を読んで過ごしたくなるような、アットホームで居心地の良い空間です。一人旅の方や、ほっと一息つきたい留学生にも強くおすすめできるオアシス的スポットです。
Frary’s
📍 住所:Fondamenta Frari, 2558, 30125 Venezia VE, イタリア
サン・ポーロ地区にある壮麗なフラーリ教会のすぐそば、運河を見渡せるロマンチックなロケーションに店を構える「Frary’s(フラーリーズ)」。このお店は、ヴェネツィアで20年以上にわたり愛され続けている地中海・中東エスニック料理の老舗です。現地の学生や地元民、そして世界中からの旅行者が交差するインターナショナルな雰囲気が漂います。
ヨルダンやギリシャなどのエッセンスを取り入れたメニューは、ファラフェル、マクブラ、クスクスなど、スパイスの効いた風味豊かな本格派。最大の特徴は、ベジタリアン、ヴィーガン、グルテンフリー、ナッツフリー、さらにはハラル対応のメニューが非常に豊富に揃っている点です。スタッフはアレルギーや食の制限に対する知識が深く、丁寧にアドバイスをしてくれるため、安心感は抜群です。
運河沿いにある数席の小さな屋外テーブルは、ヴェネツィアならではの情緒を味わえる特等席。ボリュームたっぷりで新鮮な食材を使った料理はコストパフォーマンスも高く、ヴィーガン対応の美しいココナッツプディングなどのデザートも楽しめます。土曜の夜などはすぐに満席になってしまうため、早めの時間帯を狙うか、事前の予約をおすすめします。
Zoja Restaurant
📍 住所:Fondamenta Cannaregio, 1105, 30121 Venezia VE, イタリア
ヴェネツィアで特別な夜を過ごしたい時や、ヴィーガンではないご家族・友人と一緒に少し贅沢なディナーを楽しみたい時に最適なのが、カンナレージョ地区にある「Zoja Restaurant(ゾヤ・レストラン)」です。こちらは5つ星ホテル「Radisson Collection Hotel, Palazzo Nani Venice」内に位置しており、洗練されたエレガントな空間が広がっています。
特筆すべきは、ミシュラン星付きレストランに匹敵すると口コミで絶賛される、スタッフの卓越したホスピタリティ。押し付けがましくない丁寧なプロフェッショナルなサービスで、特別な日の食事を完璧に演出してくれます。メニューは新鮮な魚介類や上質な肉を使ったイカ墨のポレンタやブサラ風スパゲッティなどが中心ですが、事前にアレルギーやベジタリアン・ヴィーガンなどの要望を伝えておくことで、高級ホテルならではの柔軟でクオリティの高い対応が期待できます。
ホテル内レストランのため運河の景色は見えませんが、快適なソファやアームチェアが配置された静かでプライベートな空間は、観光の疲れを癒やすのにぴったり。また、「TheFork」などのレストラン予約サイトを経由することで割引が適用される場合があり、上質な料理とサービスに対して非常にリーズナブルな価格設定で楽しめるのも見逃せないポイントです。
SELTZ BISTROT
📍 住所:Santa Croce, 391, 30135 Venezia VE, イタリア
最後にご紹介するのは、ローマ広場(バス乗り場)からすぐのサンタ・クローチェ地区に位置する「SELTZ BISTROT(セルツ・ビストロ)」です。ここはヴェネツィアの伝統と韓国のモダンな感性が融合した革新的なビストロ。ヴィーガン専門店ではありませんが、食の多様性を楽しみたいグループ旅行者や、最高のローカル体験を求める方から圧倒的な支持を集めています。
ペスカトーレやシーフードパスタといった魚介料理と白ワインのペアリングが絶品と評判ですが、このお店の最大の魅力は「人」にあります。英語が堪能で愛想の良いインターナショナルなスタッフたちが笑顔で出迎えてくれ、運河沿い(リバーサイド)の席が空くまで気さくに話しかけてくれるなど、臨機応変で心温まるおもてなしを受けることができます。
人通りの多すぎない落ち着いた水辺のロケーションで、オーナーやスタッフと談笑しながら過ごす時間は、ヴェネツィア滞在のハイライトになるはず。食後には茶菓子やドリンクの嬉しいサービスをしてくれることもあり、そのホスピタリティの高さに「絶対にまた来たい!」と感動する旅行者が後を絶ちません。帰国前や到着直後の腹ごしらえに、最高の気分でヴェネツィアを満喫できる必訪スポットです。
ヴェネツィアで食の制限に対応するためのローカルTips
ヴェネツィアは島全体が観光地化されている一方で、物資の輸送に船を使う特殊な環境から、食材の調達コストが高くなりがちです。そのため、質の良いヴィーガンレストランやハラル対応のお店は、中心地のサン・マルコ広場周辺よりも、サンタ・クローチェ地区やドルソドゥーロ地区など、少し外れた「地元民の居住エリア」や「大学周辺」に密集する傾向があります。
美味しいヴィーガン・ベジタリアン料理を求めるなら、ヴァポレット(水上バス)や徒歩で少し路地裏へ冒険してみましょう。また、ヴェネツィアの人気店は席数が少ないことが多く、ディナータイムはあっという間に満席になります。特に「La Tecia Vegana」のような専門店や「Frary’s」などの人気店は、事前の電話予約やオンライン予約が必須です。英語が通じるスタッフも多いので、臆せずに連絡してみることをおすすめします。多様な食文化を受け入れ始めた新しいヴェネツィアの美食を、ぜひ存分に味わってみてください。
