ニューヨークの中でも特に多様な文化が交差するブルックリン。自炊派の長期滞在者や留学生にとって、故郷の味を再現するための「アジアンスーパー」は、単なる買い物の場を超えた生活のライフラインであり、文化的なオアシスでもあります。
しかし、マンハッタンに比べて情報が少なく、どのお店に何が売っているのか、どう活用すればいいのか迷ってしまう方も多いはず。今回は、日本の日用品が揃う巨大コンプレックスから、ディープな台湾食材ブティック、そして熱気あふれる巨大中華スーパーまで、ブルックリンで「わざわざ行く価値のある」アジアンスーパーを5店舗厳選しました。現地の地元民が実践している賢い活用術や、絶対に外せないおすすめアイテムとともにご紹介します。
Japan Village
📍 住所:934 3rd Ave, Brooklyn, NY 11232 アメリカ合衆国
ブルックリンのインダストリー・シティの一角に突如現れる、巨大な日本食のテーマパーク。それが「Japan Village」です。D・N・R線の36th Street駅から徒歩わずか1分というアクセスの良さも魅力で、週末になると多くの家族連れや現地の若者で賑わいます。スーパーマーケット「Sunrise Mart」には日本各地の食材や調味料がズラリと並び、買い出しには絶対に欠かせないスポットです。
買い出しだけでなく、施設内に広がる多彩なフードコートも見逃せません。うどん、蕎麦、ラーメン、寿司と豊富なラインナップの中でも、特に地元民に支持されているのが「盛屋(Moriya)」の特大牛丼。11ドルというニューヨークでは破格のお値段ながら、日本の特盛以上のボリュームが楽しめると評判です。白米とブラウンライス(玄米)を選べるというヘルシー志向なローカルへの配慮も嬉しいポイント。2階にはDAISOやBOOKOFFも入っているため、買い物と食事が一度に完結する最高のライフラインとなっています。
Hashi Market
📍 住所:299 Atlantic Ave, Brooklyn, NY 11201 アメリカ合衆国
ダウンタウン・ブルックリンに新しく誕生した、次世代型の日本食・アジアンコンビニエンスストアです。店内はミニデパ地下のような美しく洗練されたレイアウトになっており、新鮮な野菜からブラインドボックスのフィギュア、スキンケア用品まで、痒いところに手が届く品揃えが特徴です。店内を歩いているだけでもワクワクする空間が広がっています。
特筆すべきは、店内に並ぶおにぎりやホットスナックのクオリティです。お米と具材のバランスが絶妙なおにぎりは、留学生や近隣オフィスのワーカーたちのランチとして絶大な人気を誇ります。全体的に価格設定が少し高めという声もありますが、地元民が狙うのは「時間帯割引」。午後7時を過ぎると、お弁当やおにぎり、寿司などの惣菜が50%オフになるという強烈な裏技が存在します。夜食の調達や翌日のランチ探しに、これほど重宝するお店はありません。
Yun Hai Shop 雲海嚴選柑仔店
📍 住所:170 Montrose Ave, Brooklyn, NY 11206 アメリカ合衆国
イースト・ウィリアムズバーグに店を構える「Yun Hai Shop」は、ただのスーパーではなく、台湾の食文化と職人の想いを伝えるストーリーテリングの場です。元々はオンラインのセレクトショップとしてスタートし、熱烈なファンの支持を得て実店舗をオープン。人気の台湾レストラン「Win Son」の隣に位置しており、本格的なローカルカルチャーを感じられるスポットです。
店内には、台湾の農家から直接仕入れた無添加のドライフルーツや、伝統製法で作られた醤油、極上のミルクウーロン茶など、他では手に入らないクラフト食材が並びます。そして何より目を引くのが、台湾家庭の必需品である「大同電鍋(Tatung)」。ご飯を炊くだけでなく、蒸し料理から煮込み料理までこれ一台で本場の味が再現できると現地の中長期滞在者の間で大流行しています。一般的なスーパーに比べると価格は張りますが、故郷の味や本物のクオリティに出会える体験は、まさにプライスレスと言えるでしょう。
Fei Long Market
📍 住所:6301 8th Ave, Brooklyn, NY 11220 アメリカ合衆国
ブルックリンにおける中華系コミュニティの中心地、サンセットパーク(8番街)のランドマーク的存在が「Fei Long Market(飛龍超級市場)」です。週末になると広大な無料駐車場に車が殺到し、店内は買い物客のカートが激しく行き交う、圧倒的なカオスと熱気に包まれた巨大スーパーです。
ここの最大の魅力は、自炊派の胃袋を支える食材の圧倒的なバリエーションです。火鍋に欠かせない極薄スライス肉(牛・豚・羊)や、アジアならではの新鮮な葉物野菜、生きたまま水槽で売られている活魚の数々は、日系スーパーではなかなか見られない光景です。また、冷凍食品コーナーの小籠包や水餃子は種類が豊富で、「一人暮らしの自炊を手軽にアップグレードしてくれる」と絶賛されています。英語表記が少なく、スタッフの接客も非常にダイナミックですが、それも含めて現地のディープなエネルギーを楽しめる場所です。
Old Town Asian Market Inc
📍 住所:774 56th St, Brooklyn, NY 11220 アメリカ合衆国
同じくサンセットパークエリアの路地にひっそりと佇む、知る人ぞ知るニッチな名店です。中華系スーパーがひしめき合うこのエリアにおいて、マレーシア、タイ、インドネシアといった東南アジア食材に特化した非常に珍しい専門店となっています。
店内には、マレーシアから直輸入された100種類以上のローカルドリンクや、マギーのインスタント麺(アサムラクサ、カリ、トムヤム味など)、ミロ、そして本格的なカレーペーストやスパイスが所狭しと並んでいます。「探していた現地の味をやっと見つけて涙が出そうになった」と語る東南アジア系移民もいるほど、マニアックで本格的な品揃え。アクセスは路駐が基本となりますが、エスニック料理を本格的に自炊したい方には絶対に外せない秘密基地です。
【裏技】ブルックリンのアジアンスーパーを賢く使い倒す掟
ブルックリンのアジアンスーパーは、日本の一般的なスーパーとは少し勝手が異なります。地元民が実践している買い物のコツをいくつか紹介しましょう。
まずは「賞味期限のセルフチェック」です。特にローカル色の強い個人店や、輸入菓子・飲料を買う際は、賞味期限切れの商品が普通に並んでいることも珍しくありません。「自己責任でしっかり確認してからカゴに入れる」のが現地での鉄則です。
次に「時間帯割引の狙い撃ち」。Hashi MarketやMitsuki Japanese Marketなどに代表されるように、閉店数時間前になるとお弁当やおにぎりが一気に半額になるお店が増えています。夜食や翌日のランチ用に、あえて夜遅くに買い出しに行くのが中長期滞在者の賢い節約術です。
最後に「大きなエコバッグと動きやすい服装」。Fei Long Marketのような巨大スーパーは週末になると通路がカートと人で溢れかえります。両手を空け、頑丈なマイバッグを持参してフットワーク軽く挑むのが、ディープなマーケットを生き抜くベストな立ち回りです。
