多国籍な街で進化する「食のバリアフリー」
アジア随一の多国籍タウンである新大久保から、巨大ターミナル・新宿にかけてのエリア。ここは、世界中から集まる中長期滞在者や留学生、そして数多くの旅行者が行き交うエネルギーに満ちた街です。さまざまな文化が混ざり合うこの地域では、今「ヴィーガン」や「プラントベース」、さらには「アレルギー対応」や「ハラル」といった食の制限を超えて、誰もが一緒に美味しい時間を共有できるスポットが急増しています。
一口にヴィーガンといっても、ストイックな自然食から、言われなければ植物性だと気づかないほどジャンクで満足度の高いメニューまで、そのバリエーションは実に豊か。今回は、現地のローカルや地元の人々が日常的に通い、海外からの旅行者もわざわざ足を運ぶ「新大久保・新宿エリアの本当に美味しいヴィーガンスポット」を5つ厳選しました。絶品スイーツから、自炊派必見のディープな食材店まで、リアルな視点で深掘りしてご紹介します。
marbre vegan
📍 住所:日本、〒160-0022 東京都新宿区新宿2丁目1−5 1階
新宿御苑のすぐ近くに店を構える「marbre vegan(マルブルヴィーガン)」は、完全ヴィーガン(動物性食材不使用)でありながら、その常識を覆すほどのクオリティで絶賛されるスイーツ専門店です。「JAPANアジアビーガンアワード2025」で見事大賞を受賞し、日本産食材や自然栽培のフルーツにこだわった妥協のないお菓子作りが評価されています。特に、バナナタルトやショートケーキは「普通の高級スイーツ店よりも美味しい」と口コミで話題になるほど。週末にはテイクアウト客の列が外まで伸びることもありますが、小さなイートインスペースは意外とすんなり座れることが多い穴場でもあります。
このお店の素晴らしいところは、単にヴィーガンというだけでなく、ソイフリー、グルテンフリー、ナッツフリーなど、アレルギーを持つ人々にも寄り添っている点です。カスタムオーダーで誕生日ケーキを作ることもできるため、食物アレルギーを持つ子どもを気兼ねなく喜ばせたい地元の人々にも厚く支持されています。ショーケースに並ぶ美しく洗練されたケーキの数々は、食べる前から気分を高めてくれるはず。フレンドリーな接客も相まって、旅行中にほっと一息つきたい時にもおすすめのオアシスです。
plant more ルミネ新宿店
📍 住所:日本、〒160-0023 東京都新宿区西新宿1丁目1−5 ルミネ新宿1 6F
「自分はヴィーガンだけど、同行する友人はお肉を食べたい」。旅行中や留学生同士の集まりでよくあるこんな悩みを、完璧に解決してくれるのがルミネ新宿1の6階にある「plant more」です。ここは「ヴィーガン専門店」ではなく「ヴィーガンフレンドリー」を掲げるカフェ。100%植物由来のミールプレートから、お肉やお魚を使ったメニューまで揃っているため、食の志向が異なる人同士が同じテーブルを囲んで心置きなく食事を楽しむことができます。
看板メニューは、外は香ばしく中はしっとり仕上げられた自家製ファラフェル(ひよこ豆と緑豆のコロッケ)が主役の「plant more Meal Plate」。フムスやラペ、クスクスなど彩り豊かな野菜がたっぷり摂れ、栄養バランスも抜群です。さらに見逃せないのが、すべて植物由来で作られたスイーツ類。アーモンドミルクを使用したソフトクリームサンデーやラザニアは、ヴィーガン生活で不足しがちな「ご褒美感」をしっかり満たしてくれます。モバイルオーダー制で英語対応もスムーズ。ルミネ内という抜群のアクセスと良心的な価格設定から、東京で一番好きなお店としてリピートする熱狂的なファンも多い名店です。
アンビカショップ 新大久保店
📍 住所:日本、〒169-0073 東京都新宿区百人町1丁目11−29 Arsビル 地下2階
中長期滞在者や留学生、あるいは自炊で本格的なスパイス料理に挑戦したい方に絶対おすすめなのが「アンビカショップ 新大久保店」です。新大久保駅周辺の喧騒から少し歩いた場所にあるインド系食材・スパイスの専門店で、店内にはベジタリアンやヴィーガン対応のマークがついた食品がずらりと並びます。近所のスーパーとは比較にならないほどの品揃えと、お手頃な価格設定が最大の魅力。大容量の業務用だけでなく、お試し用の少量パックも充実しているため、滞在日数が限られた旅行者でもお土産として買いやすいのが嬉しいポイントです。
ローカルの間で特に人気なのが、自作の本格チャイセット。同店で売られている「ティーマサラ」とお徳用の「アッサムティー(茶葉が細かく煮出しやすい)」を組み合わせるだけで、お店で飲むような絶品チャイが1杯数十円で完成します。ほかにも、フライパンでリベイクするだけでサクサクに仕上がる冷凍のガーリックナンや、香り高い本場のギー(※ギーは動物性脂肪なのでヴィーガンではなくベジタリアン向け)、青マンゴーなどの珍しい食材も手に入ります。日本語堪能なスタッフが丁寧に説明してくれるので、スパイス初心者でも安心してディープな買い物体験が楽しめます。
AIN SOPH. Journey SHINJUKU
📍 住所:日本、〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目8−9 新宿Qビル B1,1F,2F
日本のヴィーガンレストランの草分け的存在とも言える「アインソフ」の新宿三丁目店。客席の多くを海外からのヴィーガンツーリストが占める日もあるほど、世界的に知名度が高い名店です。動物性の脂を一切使用していないため、コース料理や濃厚なスイーツを最後まで食べてもお腹がもたれないのが特徴。ディナータイムにはテイクアウトのオーダーもひっきりなしに入るほどの人気ぶりです。
ここで絶対に頼むべき名物が「天上のヴィーガンパンケーキ」。一般的なふわふわのパンケーキとは異なり、外側がサクッとしたスコーンに近いしっかりとした食感の生地が特徴です。これに添えられたヴィーガンのホイップクリームとバニラアイスが驚くほどハイクオリティ。乳製品アレルギーで長い間アイスや生クリームを我慢していた人が「気にせず食べられる」と感動するほどの美味しさです。ただし、一から丁寧に調理されているため、混雑時(特にランチタイム)は提供までに時間がかかることがあります。時間に余裕を持って、ゆったりとした食事やティータイムを楽しむつもりで訪れるのがベストです。
KiboKo
📍 住所:日本、〒160-0022 東京都新宿区新宿2丁目5−8 4F
新宿2丁目の交差点角、1階から3階までカフェ(ドトール)が入っているビルの4階にある「KiboKo(キボコ)」は、知る人ぞ知る大人のヴィーガンワインバルです。エレベーターのない階段を4階まで上るというアプローチが、まさに「隠れ家」の趣き。喧騒を離れた店内は静かで落ち着いた雰囲気に包まれており、一人でしっぽりと飲みたい夜や、静かに語り合いたい時に最適な空間です。
料理はすべて動物性食材不使用で、日本の農家から直接仕入れたオーガニック野菜を使用した創作ヴィーガンメニューが並びます。一番人気の「パクチー餃子」をはじめ、フムスやテンペの南蛮漬けなど、お酒によく合うしっかりとした味付けのタパスが豊富。オーストリア産のオーガニックワインや、オリジナルの自然派ドリンクとのペアリングは至福のひとときです。食事メインの定食屋というよりは、美味しい小皿料理を少しずつ味わいながらお酒を楽しむスタイルなので、ディナー利用や2軒目使いに強くおすすめします。
【まとめ】新大久保・新宿エリアでヴィーガンを楽しむコツ
新大久保から新宿にかけてのエリアは、最新のプラントベーストレンドと、老舗の安定感、そしてディープな異国情緒が入り混じる、東京でも特異なグルメスポットです。旅行者の方は、ランチにルミネの「plant more」で手軽にエネルギーチャージをし、午後は「marbre vegan」で上質なケーキを堪能、夜は「KiboKo」でワインを傾ける……といった夢のようなヴィーガン・ホッピングも可能です。
中長期滞在や留学で東京に住んでいる方にとっては、「アンビカショップ」のような手頃で本格的な食材店が生活圏にあることは大きなメリットになります。スパイスや豆類を賢く調達すれば、外食に頼りすぎないヘルシーで豊かなヴィーガンライフが送れるでしょう。多様なバックグラウンドを持つ人々が共存するこの街で、ぜひあなたにぴったりの「食のオアシス」を見つけてみてください。

