はじめに:オークランドのヴィーガンカルチャーを味わい尽くす
ニュージーランド最大の都市・オークランドは、世界中から多様な文化が集まる食のるつぼです。中でも近年、環境や健康に対する意識の高まりから、プラントベース(植物由来)やヴィーガン料理のレベルが飛躍的に向上しています。
単に「肉や乳製品を使わない」という制限の枠を超え、最新の代替肉を使ったガッツリ系ジャンクフードから、素材の味を極限まで引き出したモダンアジアン、美しく目でも楽しめるローフードまで、ヴィーガンではない人々すら虜にする名店が数多く存在します。本記事では、短期滞在の旅行者から、現地で生活する中長期滞在者、そしてハラル対応やアレルギーなど食事に制限のある方まで、誰もが安心して心から楽しめるオークランドのリアルなヴィーガンレストランを厳選して5軒ご紹介します。各店舗の注文のコツや、現地事情を踏まえた注意点も交えて解説するので、ぜひお店選びの参考にしてください。
Revive Vegan Cafe
📍 住所:24 Wyndham Street, Auckland CBD, Auckland 1010 ニュージーランド
オークランドCBD(中心業務地区)で、忙しい現地の人々の健康を長年支え続けているのが「Revive Vegan Cafe」です。オフィス街の中心にあるため、平日のランチタイムには手軽で健康的な食事を求めるビジネスマンや学生で常に賑わっています。
こちらの魅力は、ショーケースに色鮮やかに並ぶ週替わりのサラダや、日替わりのホットミール(温かいおかず)を自由に組み合わせて注文できるスタイルです。4種類のサラダがたっぷり入ったラージサイズのサラダボウルは、20ドル前後というリーズナブルな価格設定でボリューム満点。旅行中の野菜不足を一気に解消してくれます。
また、店舗は単なるカフェとしてだけでなく、健康食品の物販コーナーとしても充実しています。特に自家製のナッツバターは大人気で、ローストしたカシューナッツバターにメープルシロップをかけて食べるのが現地流のディープな楽しみ方です。スーパーマーケットの既製品とは違う、新鮮で塩気を抑えた優しい味付けの「温めて食べるミールボックス(Heat & Eat Meals)」も販売されており、キッチン付きのホテルや民泊(Airbnbなど)に滞在している方の中食としても強くおすすめできます。営業は平日のみで、週末や祝日はお休みなので、旅行で訪れる際はスケジュールに組み込むタイミングにご注意ください。
Sunflower Thai Vegan Restaurant
📍 住所:6/50 High Street, Auckland CBD, Auckland 1010 ニュージーランド
オークランドの中心部、おしゃれなショップが立ち並ぶHigh Street(ハイ・ストリート)にある隠れ家的な名店が「Sunflower Thai Vegan Restaurant」です。ここは100%ヴィーガンの本格タイ料理を提供する、オークランドにおけるヴィーガン界の定番中の定番。店舗は細長い建物の奥の方に位置しており、入り口からは少し見つけにくいかもしれませんが、看板を頼りに奥へと進んでみてください。
こぢんまりとして気取らないアットホームな店内では、非常にフレンドリーなスタッフが迎えてくれます。絶対に注文してほしいローカルメニューが「クリスピーチキンライス」です。カリカリに揚げられたモックミート(代替肉)の食感と絶妙な甘辛いソースの絡み具合は、一瞬「本当にヴィーガン料理?」と疑ってしまうほどのクオリティ。肉好きの人も大満足のボリュームと味わいを誇ります。
また、濃厚でスパイスの効いたラクサや、程よい辛さのグリーンカレー、そして甘くて冷たいタイティーなど、メニューのバリエーションも豊富。ランチタイムや金曜の夜などは、店内で食事を楽しむ人だけでなく、デリバリーの注文でも厨房が大忙しになるほどの熱気があります。気取らないカジュアルな雰囲気の中で、心も体も満たされるタイ料理をリーズナブルに楽しみたい方にぴったりの一軒です。
Gorilla Kitchen – 100% Vegan Plant Based Eatery
📍 住所:146B Karangahape Road, Auckland CBD, Auckland 1010 ニュージーランド
オークランドのカルチャーやアートの発信地であり、若者や個性的な人々が集うK’Rd(カランガハペ・ロード)にある「Gorilla Kitchen」。かつてはSymonds Streetで広々としたカフェスタイルとして営業していましたが、現在はK Roadにてテイクアウトに特化したファストフードスタイルの小さな店舗へと生まれ変わっています。
お店の雰囲気は以前のゆっくり過ごすカフェからは変わりましたが、提供されるヴィーガン・ジャンクフードの美味しさは健在、いや、むしろ進化しています。100%植物性とは思えないほど分厚くジューシーなヴィーガンバーガーや、ふっくらとした生地のヴィーガンピザは、オークランドでもトップクラスの味わいと評判です。「フィッシュバーガー」や「チキンウィング」など、クセがなくて食べやすいメニューが揃っており、ガッツリとしたジャンクフード欲をしっかりと満たしてくれます。
なお、訪問時に注意すべきリアルなポイントとして、現在はスタッフがワンオペ(1人)で接客から調理までをこなしていることが多く、提供までに少し時間がかかる場合があります。また、店内は座席が少なくトイレも設置されていないため、事前に済ませてから訪れるか、テイクアウトして近くの公園やホテルでゆっくり味わうのがスマートな利用法です。ちなみに、サイドメニューの「ファイヤーフライ」は名前の通り激辛なので、辛いものが本当に得意な方以外は、マイルドな「メキシフライ」を選ぶのが無難です。
East Restaurant
📍 住所:63-67 Nelson Street, Auckland CBD, Auckland 1010 ニュージーランド
記念日やデート、あるいは食の制限(ハラルやベジタリアンなど)が異なる友人同士での会食など、少し特別な時間を過ごしたい時に絶対的な安心感と感動を与えてくれるのが「East Restaurant」です。Sudima Hotelの1階に位置するこのレストランは、日本、香港、中国、タイ、インド、スリランカなど、アジア全域の味覚を融合させた「モダンアジアン・ベジタリアン(メニューの約8割がヴィーガン対応)」という、非常に野心的なコンセプトを掲げています。
店内は深いグリーンの壁と木目を基調とした高級感のある洗練された空間。テーブルの間隔も広く取られており、落ち着いて食事や会話を楽しめます。メニューはシェアして食べるスタイルが推奨されており、中でも必食なのが「コチュジャンカリフラワー」です。カリッと揚がったカリフラワーに甘辛いコチュジャンソースが絡み、一口食べれば旨味の爆弾が口いっぱいに広がります。他にも、本物の豚肉を使わずにキノコで深いコクを再現した担々麺や、衣がサクサクの巻き寿司、香り高いニョニャカレーなど、どれをとってもシェフの卓越した技術とセンスが光ります。
また、ドリンクメニューも充実しており、ニュージーランドでも珍しい100%オーガニックかつヴィーガンフレンドリーなワインリストを取り揃えています。接客のクオリティもホテルレストランならではのホスピタリティに溢れており、価格に見合う素晴らしい食体験が約束されています。人気店のため、特に週末のディナーは事前の予約を強くおすすめします。
Little Bird Kitchen
📍 住所:Summer Street &, Ponsonby Road, Ponsonby, Auckland 1011 ニュージーランド
オークランド随一のおしゃれで洗練されたエリア、Ponsonby(ポンソンビー)。そのメインストリートから一本裏手に入った住宅街にひっそりと佇むのが「Little Bird Kitchen」です。ここは、ニュージーランドのプラントベース&ローフード(生食)カルチャーを牽引してきた超名店であり、ヘルシー志向の地元民がこぞってブランチに訪れる人気スポットです。
提供される料理は、100%プラントベースかつオーガニック食材を中心に使用しており、砂糖や不要な添加物は一切不使用。素材が持つ本来の色合いや風味を最大限に生かした、まるでアートのように美しい盛り付けが特徴です。定番人気の「キムチパンケーキ」は、発酵食品の旨味とスパイスが効いた奥深い味わい。また、サツマイモとアーモンドのホットケーキや、フレッシュなベリーが乗ったグラノーラボウルなど、どれも食べ応えがありながら胃に重くなく、エネルギーに満ち溢れるような感覚を味わえます。
ドリンクはデフォルトで自家製のナッツミルクやソイミルクが使用されており、ブルーロータスティーなどの珍しいハーブティーにも挑戦できます。店内はウッディで温かみがあり、都会の喧騒を忘れさせてくれるようなリラックスした空気が漂っています。休日の午前中に散歩がてら訪れて、ゆっくりと流れる時間を楽しみながら、極上のヘルシーフードで心身を整える最高のカフェ体験を満喫してください。
オークランドでヴィーガングルメを楽しむためのTips
オークランドの飲食店は、全体的にカード決済(キャッシュレス)が普及していますが、一部の店舗ではクレジットカード支払い時にサーチャージ(手数料)がかかる場合があるため、少額の現金やデビット機能付きのカード(EFTPOSなど)を持っておくと安心です。
また、ニュージーランドでは「ヴィーガン」「ベジタリアン」「グルテンフリー」といった食事の選択肢が日常に深く根付いています。ローカルのカフェやレストランではメニュー表に(V:ベジタリアン、VGまたはVE:ヴィーガン、GF:グルテンフリー)といった明確な表記がされていることが多いため、英語に不安があってもメニュー選びに困ることは少ないでしょう。ぜひ、この記事で紹介したような専門店だけでなく、街角の気になるカフェでもプラントベースのメニューに挑戦し、オークランドならではの豊かで自由な食文化を楽しんでみてください。
