今回は、現地に住む中長期滞在者や留学生、そして旅行中にも安心して食事を楽しみたい方(ハラルなど食事制限がある方を含む)に向けて、パリジャン・パリジェンヌたちが日常的に通う「本当に美味しいヴィーガン&プラントベース」のお店を厳選しました。
単なるヘルシー思考にとどまらない、圧倒的な美味しさとボリュームを誇る現地の名店をご紹介します。
Green Farmer’s
📍 住所:49 Bd de Clichy, 75009 Paris, フランス
「ヴィーガン=物足りない」という概念を根本から覆してくれるのが、ムーランルージュのすぐ近くにある「Green Farmer’s」です。100%植物由来の食材のみを使用しながら、誰もが満足できる本格的な「ジャンクバーガー」を提供しています。
看板メニューは、Beyond Meatを使ったダブルチーズスマッシュバーガー。お肉を使っていないと事前に言われなければ絶対に気づかないほど、ジューシーで肉厚な食感と旨味が溢れ出します。また、ファラフェルを挟んだバーガーも人気で、付け合わせにはマヨネーズとカレー風味の特製ソースを絡めたスイートポテトフライ(サツマイモのフライドポテト)がおすすめ。ハラルやコーシャの方でも、成分を気にせずガッツリとしたファストフードを楽しめるのは大きな魅力です。
店内には80〜90年代の音楽が流れ、ストリート感とレトロが混ざり合った空間。座席数が少なくやや窮屈に感じることもありますが、店員さんはフレンドリーで英語も通じるため、旅行者やフランス語に不慣れな留学生でも安心して注文できます。ムーランルージュやモンマルトル観光の前後で、手軽にエネルギーチャージしたい時にぴったりの一軒です。
VG Pâtisserie
📍 住所:123 Bd Voltaire, 75011 Paris, フランス
フランスの食文化を語る上で欠かせない「パティスリー(洋菓子)」。しかし、伝統的なフランス菓子はバターや卵、乳製品の塊です。そんな中、2016年にパリ初のヴィーガン専門パティスリーとして誕生した「VG Pâtisserie」は、ヴィーガン界隈に革命をもたらしました。
ショーケースには、クロワッサン、パン・オ・ショコラ、エクレア、ラムババ、さらには話題のニューヨークロールまで、美しく輝くスイーツやヴィエノワズリー(菓子パン)が並びます。特に「クロワッサン・グラッセ」は絶品で、サクサクの層と豊かな風味は、乳製品不使用だとは全く信じられない完成度です。クオリティの高さに対して価格も良心的で、地元民が日常使いするのも納得です。
店内には小さなイートインスペースがあり、スタッフはまるで家族のように温かく迎え入れてくれます。日替わりのスイーツも登場するため、何度通っても新しい発見があります。遅い時間に行くと人気商品は売り切れてしまうことが多いので、午前中の来店か、事前にお目当てのケーキを予約しておくのがローカル流の立ち回り方です。
Ground To Grow | Restaurant Vegan | Yôga & Meditation
📍 住所:28 Rue Chapon, 75003 Paris, フランス
マレ地区の中心、静かなシャポン通りに佇む「Ground To Grow」は、ヴィーガンレストランとヨガ&瞑想スタジオが融合した、パリでも珍しいウェルネス空間です。心身のデトックスを求める感度の高いパリジャンたちが集う、まさに都会のオアシスのような場所です。
お料理はどれも風味豊かで、味付けのバランスが絶妙。植物性ハムとバターを使ったヴィーガンクロワッサンサンドや、アボカドクロワッサンは、ヘルシーでありながらしっかりとしたボリュームがあります。ピンクチョコラテや抹茶ラテ、アフォガートチャイアイスクリームなど、ドリンクとデザートのラインナップも豊富で、特にスイートポテトブラウニーは必食です。
店内は会話がしやすいくらい静かで、PCを開いて作業をする人にも寛容な雰囲気が漂います。注文は各テーブルにあるQRコードから行うシステムを採用しており、最初は「注文後にすぐ払うのか?レジで払うのか?」と戸惑うかもしれませんが、スタッフに声をかければ快くサポートしてくれます。休日のブランチタイムは混雑しやすいため、平日のティータイムを狙うとよりリラックスした時間を過ごせます。
Aujourd’hui Demain
📍 住所:42 Rue du Chemin Vert, 75011 Paris, フランス
「Aujourd’hui Demain(オージュルデュイ・ドゥマン)」は、パリ初のヴィーガン・コンセプトストアとしてオープンした、活気あふれる人気スポットです。若者や学生が多く集まり、店内にはカフェレストランのほか、ヴィーガン向けの洋服、コスメ、食品、書籍を扱うショップが併設されています。
料理はすべて自家製で、ヴィーガンマカロニチーズやガーリックバゲットといった「コンフォートフード(心温まる定番料理)」が人気を集めています。ジャンクな満足感がありながらも、スパイスの効かせ方や盛り付けには洗練されたクリエイティビティが光ります。レストランで提供されているヴィーガンサーモンなどの代替食材の一部は併設のショップでも購入できるため、自宅で自炊を楽しみたい長期滞在者や留学生にとっても非常に重宝する存在です。
店内は常に活気があり、観光客から地元の常連客まで幅広い人で賑わっています。予約なしで行くと待つこともあるため、ランチやディナーのピークタイムを避けるか、事前に予約しておくのがベスト。リーズナブルな価格設定と、気取らずリラックスできるポジティブなエネルギーに満ちた空間です。
Bodhi Vegan
📍 住所:23 Av. Claude Vellefaux, 75010 Paris, フランス
パリ10区にある「Bodhi Vegan」は、ベトナム料理を中心とした東南アジアの本格的なヴィーガン料理を楽しめるレストランです。パリ在住のアジア系の方々も「母国の味を食べたくなったらここに来る」と太鼓判を押すほど、そのオーセンティックな味わいが高く評価されています。
メニューには「鶏肉」や「牛肉」といった表記が並びますが、これらはすべて大豆由来のテクスチャードプロテイン(代替肉)で作られた100%ヴィーガン仕様。仏教の精進料理の伝統を受け継ぎ、見た目も食感も本物そっくりに作られた代替肉のクオリティには驚かされます。人気の春巻きはもちろん、種類豊富なメニューはどれも熱々でスパイスが効いており、ヴィーガンではないお肉好きの方でも大満足間違いなしです。
店内は20席ほどのこぢんまりとしたアットホームな空間。オーナーは非常に熱心でフレンドリー、スタッフも英語・フランス語で丁寧に対応してくれます。提供スピードも速いため、サクッと美味しいアジア飯を食べたい時に最適。価格も手頃で、毎日でも通いたくなるような温かみのあるお店です。
パリでヴィーガンを楽しむためのローカルTips
パリでのヴィーガン生活・レストラン巡りをより楽しむためのコツをいくつかご紹介します。
まず、人気のレストランやパティスリー(特にVG Pâtisserieのようなお店)は、商品が午前中〜昼過ぎには売り切れてしまうことが多々あります。お目当てのものがある場合は、可能であれば午前中に訪れるか、電話やネットで取り置きをお願いするのがパリの常識です。
また、フランスでは伝統的にバターや生クリームを多用するため、一般のレストランで「完全に乳製品不使用(ヴィーガン)」の対応を求めるのはハードルが高い場合があります(ベジタリアン対応は進んでいますが、細かい出汁やソースに動物性が含まれることがあります)。そのため、ハラルやヴィーガンなど厳格な制限がある方は、今回ご紹介したような「100%ヴィーガン」を掲げている専門店を選ぶのが最も安全で、ストレスフリーに美食を楽しめる方法です。
最後に、パリのレストランは「挨拶」が非常に重要です。入店時は笑顔で「Bonjour(ボンジュール)」、退店時は「Merci, au revoir(メルシー、オヴォワール)」と必ず声をかけましょう。これだけでスタッフの対応が驚くほど親切になり、ローカルな空間にもスッと溶け込むことができます。
