イタリアが誇る絶景の世界遺産へ
イタリア北西部、リグーリア海岸に面する「チンクエテッレ(Cinque Terre)」は、断崖絶壁にカラフルな家々が立ち並ぶ5つの美しい村からなる世界遺産です。イタリア国内でもトップクラスの絶景を誇り、世界中から多くの人が訪れます。
しかし、素晴らしい景色の一方で「食事の選択肢はどうなのか?」と不安を抱える旅行者や留学生も少なくありません。特にヴィーガンやハラルなど食事に制限がある方にとって、現地のレストラン事情は気になるところです。実は、チンクエテッレが属するリグーリア地方の伝統料理には、植物由来の食材をベースにしたものが多く存在します。
今回は、美しい絶景スポットを効率よく巡るための移動テクニックとともに、現地ならではのリアルなヴィーガングルメ事情を深掘りしてご紹介します。
チンクエテッレ国立公園
📍 住所:イタリア 〒19018 ラ・スペツィア ヴェルナッツァ
チンクエテッレ国立公園は、モンテロッソ・アル・マーレ、ヴェルナッツァ、コルニリア、マナローラ、リオマッジョーレという5つの村(エリア)で構成されています。これらをすべて回るには最低でも1〜2日は必要です。現地には大量の飲食店やお土産屋がひしめき合っており、常に観光客で賑わう活気ある雰囲気が魅力です。
村と村の間の移動は「電車」の利用が基本かつ必須となります。各村の主な見どころは駅周辺に集まっているため、スムーズに観光ができます。ただし、駅にはロッカーや手荷物預かり所がないケースがほとんどなので、大きな荷物はホテルに置き、できるだけ身軽な格好で訪れるのが鉄則です。
また、絶対に体験していただきたいのが「船」からのアプローチです。少し値段は張りますが、海側から見上げるカラフルな村々のパノラマは息を呑むほどの美しさです。逆に、車でのアクセスは強くおすすめしません。道が狭く急勾配であるうえに、深刻な駐車場不足と渋滞が発生するため、貴重な時間をロスしてしまいます。
訪れるベストシーズンは気候が安定する4月以降です。特に夕暮れ時、海と村がオレンジ色に染まるマジックアワーは感動的。日が落ちてからのロマンチックな夜景も、リピートしたくなるほど魅力的です。
チンクエテッレで味わう!絶品ヴィーガン&ローカルグルメ
チンクエテッレには完全なヴィーガン専用レストランは少ないものの、伝統的なローカルフードの中には、最初から植物由来で作られている絶品メニューが隠れています。観光の合間にぜひ味わっていただきたいのが「ファリナータ(Farinata)」です。ひよこ豆の粉と水、オリーブオイルを混ぜてオーブンで香ばしく焼き上げたシンプルな料理で、外はカリッと、中はもっちりとした食感が楽しめます。100%ヴィーガンでありながら、食べ応えも抜群です。
また、リグーリア州発祥の「フォカッチャ(Focaccia)」も手軽なグルメとして外せません。ただし、お店によっては伝統的なレシピとしてラード(strutto)を使用したり、チーズをトッピングしていることがあるため、注文前に「Sono vegano/a(私はヴィーガンです)」「Contiene strutto o formaggio?(ラードやチーズは入っていますか?)」と確認すると安心です。
パスタを注文する際のコツもあります。現地の名物である「ペスト・アッラ・ジェノヴェーゼ(バジルソース)」には通常、パルメザンなどのチーズが含まれています。ヴィーガンの方は、チーズ抜き(Senza formaggio)で対応可能か交渉するか、シンプルな「ポモドーロ(トマトとバジル)」「アラビアータ」「アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ」を選ぶのが無難で美味しい選択です。
食後のデザートにはジェラートをどうぞ。ヴェルナッツァをはじめとする各村のジェラテリアでは、乳製品不使用のフルーツソルベや、アーモンドミルクを使った濃厚なグラニータが提供されており、暑い日の街歩きにぴったりです。
旅行者・中長期滞在者向け!失敗しない現地での立ち回り
チンクエテッレは観光地価格であることや、小さな村ゆえにレストランの営業時間が限られている(昼と夜の間に閉まることが多い)ため、食事難民にならないための事前準備が鍵となります。
特にハイキングコースを歩く予定の旅行者は、栄養補給のためのエナジーバーやフルーツなどのスナックを持参することを強くおすすめします。美しい景色を眺めながらのピクニックは、レストランとはまた違った贅沢な時間を味わえます。
また、留学生やノマドワーカーなど、周辺地域に中長期滞在する予定の方に最適なのが「ラ・スペツィア(La Spezia)」を拠点にする方法です。チンクエテッレの玄関口であるこの街には大型スーパーマーケットがあり、オーツミルクやシリアル、新鮮な野菜などのヴィーガン食材が手軽に適正価格で手に入ります。キッチン付きのアパートメントを借りて自炊を交えつつ、日帰りでチンクエテッレの各村の絶景とローカルグルメを堪能するスタイルが、最も賢く満足度の高い滞在方法と言えるでしょう。
